データを守るための注意点

これ以上パソコンに電源を入れない

パソコンが起動しなくなった場合やデータトラブルにお気付きになられた場合、すぐに安全な方法でパソコンの電源をお切り下さい。そのままコンピューターの使用を続けますと、ハードディスクが物理的に重大な損傷を受けて症状が進行し、どの業者でもデータ復旧不可能な状態へ悪化してしまう可能性があります。
また、パソコンを起動させるだけで、システムが一時ファイルを書き込み、元のデータ領域が上書され、使用すればするほど復旧の可能性を下げてしまう事になります。
インターネットを利用してのデータ復旧の業者探しにも、データ障害の起きたパソコンは決して使用せず、他のパソコンやスマートフォンで行ってください。


新たなデータでの上書きが、最も危険

以前データが記録されていた領域に新たなデータで上書きされると、理論上どのような復旧作業を行ってもそのデータを復旧することはできません。パソコンやデジカメのデータを間違って消去してしまった場合、その直後であれば解析作業によってかなりのデータを回収することができますが、消去後にパソコンでデータを保存したり、デジカメで写真を撮影すると、少なくともその書き込んだデータ量は以前のデータを上書きして破壊し、データが回収された場合でも中身を開くことができない破損ファイルとなります。軽度の損傷ならファイル解析で有効部分を抽出する事ができますが、通常はそれらのファイルは使い物になりません。上記の通り、パソコンを起動するだけでも一時ファイルを書き込みますので、データを守るためにもそのパソコン自体の使用は控えなくてはいけません。データ障害の起きたパソコンは今すぐ安全な方法で電源をお切り下さい。


記録媒体を過信しないこと

一般ユーザーの中には、パソコンが突然立ち上がらなくなる事すら全く想定されていない方もおられます。最近は安価になり、データの受け渡しや持ち運びに非常に便利になったUSBメモリですが、これもいつかは壊れたり、突然データが取り出せなくなる可能性も十分に考えられます。その他のメディア、記録媒体全てにおいても100%安全といえるものは何一つなく、ある日突然使用不可能になる危険性があるということを常に覚えておいてください。
同じデータが物理的に異なる二箇所以上の媒体に保存されていて初めてバックアップがされた状態
と言えます。
逆に一箇所にしか保存されていないデータというのは、例えるならロープで安全確保をせずにロッククライミングしているような状態。特にUSBメモリでは手軽さもあり、そのような状態で使用されているケースを良く拝見します。USBメモリも比較的に物理的故障が多い記録媒体です。USBメモリ内にしか存在しないデータがある場合、今すぐUSBメモリの中身全部をデスクトップやマイドキュメント等の違った場所にコピーして、バックアップ(安全確保)がされた状態にされることを強くお勧めいたします。最近ではDropboxに代表されるクラウドストレージでのデータ運用がバックアップにおいても非常に効果の高い方法の一つとなっています。弊社でも多くのお客様への導入の実績がありますので、お気軽にご相談ください。


安易な判断をしない、専門家でない方に任せない

「Windowsの回復コンソール」や「システムの復元」の実行、ドライブの圧縮、無料および市販の復旧ソフトの安易な使用、データ障害後のデフラグ・スキャンディスクなども復旧に重大な障害をきたしますのでお止め下さい。何が安全で、何が危険か、個人レベルでの安易な判断はせず、復旧の可能性がある内にデータ復旧の専門家による無料診断をお受け頂く事をお勧めいたします。
専門家でない、パソコンに詳しいだけの一般の人はいくらでもいますが、プロは過失を犯した場合、その責任を取らなければいけません。プロなら絶対にやらないような危険な行為でさえ、一般の方は分からず、実行してしまうこともあります。ご友人がいくらパソコンに詳しくても、たとえ雑誌やネットで得た知識が豊富でも、プロとして長年業務を行わなければ、それはただの生半可な知識に過ぎません。
大切なデータなら、決してプロでない人に任せてはいけません。


バックアップが最も大切。実はそれしかありません

日常の備えとして、突然のトラブルによってデータを失わないためには、やはり日々のデータのバックアップしか回避する方法はありません。外付けハードディスクやUSBメモリなど物理的に他の記録媒体にも同じデータのコピーを保存して、初めてバックアップが取れている安全な状態と言えます。手動でのバックアップの習慣をつける事が基本ですが、バックアップソフトを利用すれば登録したフォルダのデータを自動的にバックアップを行うことができ、弊社でも出張での設定作業が可能です。
RAID(レイド)のバックアップシステムも万能ではありません。常時複製を記録するミラーリングは物理的なデータ障害に対しては効果がありますが、誤ってデータ消去してしまった場合や、ソフトウェアの誤動作、コンピューターウィルスによるデータ破壊時には同じ内容が書き込まれるため、このようなデータ損失に対して大きな弱点を持っています。また近年主流のRAID5ですが、障害時に安易にディスク交換や再構成をしてしまうと、データ領域の強制的な書き換えで復旧の可能性をゼロにしてしまう場合もあります。
バックアップの間隔の損失の問題があるため、バックアップソフトの使用や、ネットワークハードディスクの有効な機能の一つである自動バックアップ機能をきちんと設定をして、障害時の損失を最小限にしなければいけません。


親身になって、困っているお客様の気持ちを分かってくれる業者を選ぶ

弊社では、これらのデータを守るための心構えを専門家でない一般の方にも分かりやすく解説し、情報を発信しております。すべては会社の利益のためだけでは無く、パソコンのトラブルでつらい思いをされる方を世界から少しでも減らしたい、それが2001年創業(グルービック)以来の弊社の理念であります。